中島作品紹介 4

今回はは2ndアルバム「みんな去ってしまった」(ミンナイッテシマッタ)と読みます、について。このあるばむは自分の中でずっと低い評価の作品だったのですが、それは後半の演歌チックな曲の多さに起因しています。「夜風の中から」のシングル化は前作の「こんばんは」同様に失敗だと思っている。ここまでマイナス面ばかり触れたが、80年代半ばの「ご乱心時代」に雑誌のインタビューで「自分はずっとロックをやってきた」という趣旨の発言をしたが、それ以前の作品で珍しくロックっぽい作品が含まれている作品が複数ある作品と言えるかもしれない。聴きどころは「彼女の生き方」「流浪の詩(さすらいのうた)」「冬を待つ季節」あたりでしょうか。アルバムタイトルは暗そうですが、「失恋の歌の名手」というパブリックイメージが定着していないせいか、サラッと聴けるような気はします。洋楽を聴くようになって12年振りに聴いたのですが以前一番評価の低かったはずの「真直(まっすぐ)な線」がすんなり聴ける自分にびっくりしたと同時に次の「五才(いつつ)の頃」でやっぱりホッとする自分がいることに不思議な感覚を持ちました。