中島作品紹介12−5

「砂の船」について。中島作品に複数出会ううちに、タイトルに疑問を抱くようになりました。「船」と「舟」。彼女の曲の中にはどちらも使用されますが、だいたい使い分けられているのですが、この曲は「舟」という実在しない意味合いのものの方が正しいのでは?タイトルにないのですが「月」が象徴的な曲。「月」が登場する曲も名曲が多いですね。「シニカル・ムーン」「月の赤ん坊」「くらやみ乙女」など。冒頭の「誰か僕を呼ぶ声がする/深い夜の海の底から/目を開ければ窓の外には/のぞくように傾いた月」と幻想的な歌詞で始まり以降も「夢を泳ぎ出て/夢を見ない国をたずねて」「望むほどに消える夢です/さがすほどに逃げる愛です」と続きます。中島作品の中では寝る前にも聴くことができる曲ですが、カチカチ山ではありませんが「砂の船」なので溺れないようにご注意を。
次回はこのアルバムのラスト「歌姫」。「寒水魚」が10年近くにわたって自分の中で、最高の作品たらしめた曲。今では歌姫より好きな作品があるから、呪縛から抜け出せたので、歌詞だけ読むと、そんなに騒ぐほどの歌詞かと思えるようになったけど、音楽流れるとやっぱり良いなと思えます。心残りは生で聴けてないことです。