中島作品紹介15−2

「ひとりぽっちで踊らせて」。「ひとりぽっち」という表現は中島のクセだと思われる。シングルにもなった「孤独の肖像」でも使用されている。2曲目「すずめ」はピンクレディーのケイこと増田けい子のソロデビュー作。中島作品の中には鳥が出てくる名曲が多いけど、この作品もそんな1曲。自分の心をすずめのようだと表現して、好きな人の後を追いかけることしかできないと歌う失恋歌。
3曲目「最愛」は柏原芳恵のヒット曲。2番の歌詞が途中でカタカナ表記になるのはメッセージランプはブルーと言うところとの関連なのだろうが、無機質な印象。
4曲目「さよならの鐘」はグラシェラ・スサーナに提供した「髪」のB面曲。別れる時駅まで見送りに行かないというシチュエーションだが「行かないで 行かないで/行かないで 私の全て/生きる夢も 愛の意味も/あなたがくれたもの/ 生きる夢も 愛の意味も/あなたが全て」とまで言っているのに、なぜ止めないのかと疑問が湧くが、「あきらめ感」的美学というのが、中島作品にはあって、これもそんな作品。ラストのコーラス部分が古くさいと思っていたけど、改めて聴くと「まつりばやし」や「冬を待つ季節」っぽいかもと思えてきた。