30年遅れの答−「時ホテ」

1つ前の記事「空気」との関連でユーミンのネタを。
松任谷由実が1980年に製作したアルバム「時のないホテル」はユーミンの作品の中でもプログレ度が高い作品。ジャケット写真で言えば「昨晩お会いしましょう」の方がプログレ度が高いのですが、収録曲の点から言えば断然こちらに軍配があがります。アマゾンにレビューが30件近く挙がっているけど、評価は高いのに「暗い」「重い」とひどい言われように思わず苦笑。その中でも今回特に取り上げるのが8曲目の「コンパートメント」。イギリスの荒野を走る列車の個室で、失恋を理由に睡眠薬を飲む女性の姿が描かれている。異国情緒溢れる歌詞とメロディーに昔から惹かれていたのだが、PFMの曲の中でも最も有名な曲「人生は川のようなもの」のメロディーと一部酷似していることを1年前に気づいたのですが、73年発売のPFMに遡って、70年に発表されたT.2の「イットル・オール・ワーク・アウト・イン・ブームランド」の2曲目「JLT」3曲目「ホワイト・ホーシーズ」の存在に昨年末に気づきました。T.2はこのアルバムのみで解散。プログレ耳でも楽しめるジャズの要素も入ったハードロックです。約30年遅れでクイズに答えたような心境です。